前回の宇井さんのライブは7/26の渋谷クラブクアトロだったのですが、今回もク アトロだとばかり思っていて、何も考えずにクアトロに行ってしまいました(^_^;)。 どうも客層が違うなぁと思い、チケットを確認してあわててOn Air Eastへと向か うことになりました(うむ、疲れているのだろうか…)。開場前だったので問題は なかったのですが。
 “Xmas in My room”と題された今回の宇井さんのライブですが、お客さんにゆっ たり聴いてもらおうという思想もあってか、会場には300以上の席が用意されていま した。初めはこんなには入るのだろうかと心配だったのですが、招待券を持った人 が結構いたためか見事に全ての席が埋まり、50人ほどの立ち見まで出ていました。 会場内にはステージ左にあったグランドピアノの自動演奏が流れ、中央奥には暖炉、 その上に燭台があって手前にはアンティークな椅子が二つありカーペットが敷かれ ていました。右手にはモミの木があってクリスマスらしい雰囲気でした。
 手に蝋燭を持って登場した宇井さんは黒いドレスに裸足という姿でした。バッ クの構成はピアノ、ギター、ウッドベース、パーカッションでした。

 1. White Christmas
 2. 薔薇色の冬
 3. Last Dinner
 4. 優しい奇跡
 5. Just Sighs
 6. 雨に歩けば
 7. You light up my life(恋するデビー)
 8. 3つのChirstmas Story
 9. サンタが街にやってくる
10. Happy Christmas
11. Just You and I
12. グロウンアップクリスマスフォスト(?)
13. 帰ろう
E1. Amaging Story(?)〜木枯らしの便り

という曲順でした。1,7,9,10,12,E1がカバー曲でしたが、しっかり唄いこなしてい ました。1ではピアノの自動演奏に合わせて唄い出し、その後バンドが加わります。 2の途中でピアノの上に置いた蝋燭を吹き消す場面もありました。5,6,7の辺りはギ ターのふるかわまさよしさんやベースのはやかわさんとのデュエットになっていま した。8は曲が3つの話になっていて、パーカッションの山口ともさんらのパント マイムもありました。宇井さんは1コーラス目で小道具としてエプロンを使い、2 コーラス目ではエプロンを首に巻いて美容院にいるように見せ、3コーラス目では 手に巻いて包帯のようにしていました。9,10では同じ事務所のCHASE(?)とダブル(?) のメンバーがゲストとして出てきて、まるで縁側に座るかのようにステージの端に 腰掛けて唄っていました。クリスマスプレゼントとして赤い手袋とぬいぐるみの詰 め合わせ(^_^;)をもらって喜んでいる宇井さんでした。E1ではアカペラから始まり バンドが加わって「木枯らしの便り」に移るのですが、途中で感極まって泣き出し てしまいました。ダブルアンコールもかかったのですが、丁寧にお辞儀をするだけ で唄はありませんでした。
 「とにかく良く喋る」という感じで、この曲数でありながら丁度2時間ほどのラ イブでした。MCではバンドのメンバーとのトークや、ゲストとのトークなどもあり、 まるでラジオ番組を聴いているかのようでした。MCで話していたことをいくつか書 いてみます。「クリスマスの予定は皆さんお決まりでしょうか?私は今のところ予 定が無いので、ここで楽しんでいい思い出を作りたいと思います」「In My Roomも 3回目となり、今回は私の定番の蝋燭を持って出てきました。本当は火鉢を置きた かったのですが、暖炉を用意させていただきました」「クリスマスの思い出と言え ば、友達と闇鍋をやったこと。味噌味にしてしまうと中が見えないのですが、味噌 味のお饅頭とか苺とかありました」「優しい奇跡は、この人のおかげで幸せになれ たとか楽しい毎日が過ごせる、というひとが周りにいらっしゃるのではないでしょ うか。そんな人のことを唄った曲です」「外は雨が降っているようですが、ライブ が終わる頃に雪になっていたらうれしいんですけど」「友達とレストランに行った ときのことですが、とてもアンティークなお店で、壁に古時計が架かっていました。 その横に紙が貼ってあって『この時計が9時になったらお店は名古屋になります』って 書いてあったんです。私は名古屋生まれの名古屋育ちで、今は故郷は豊田市なんで すが、とても帰りたいという気持ちになったんです。名古屋になるってどういうこ とだろうと思ってお店の人に訊いたら、『名古屋は昔は尾張』ということで、9時 で閉店ということだったんです」
 こちらが悔しくなるほど落ち着いたステージで、安定した唄でした。全体の構成 もクリスマスを意識した選曲であったり、あたかも自分の部屋にいるかのような雰 囲気であったりと、まとまりのあるストーリー性に富んだライブでした。ひそひそ 話すようなMCとは全く違う伸びのある声は、意識をどこかに連れ去るような不思議 な魅力があります。
 お客さんのマナーも良く、微動だにせずに聴き入るという感じでした(^_^;)。会 場出口でサイン入りのクリスマスカードを配っていましたが、しっかり2枚もらっ てきました。
 服部祐民子さんを見に行けなかったのは残念ですが、十分満足できるとても素晴 らしいライブでした。かなり評価の高いステージだったと思います。一足先にクリ スマスを楽しんだ1日でした。
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copyright かみと,1994