私にとって最後のパワステとなる"TOKYO ACOUSTIC NITE FINAL"に行ってきました。 93/09/28に佐藤聖子さんで初めて行って以来、数えること33回目のパワステでした。
 開場時間に着き、そのままB1へ。改めて「パワステのスペースはどうするんだろう」 などとぼんやり考えながら、無くなると言われると妙に惜しい気がしてきました。 私が入場したときにはB1には人がいなくて、B2の方の様子を見るとテーブルと 椅子が出ていました。あまりチケットが売れていないのかと思っていましたが、 開演時にはすっかり埋まっていました。ほぼ予定通り18:45に開演。

○ミヒロリュウ
  黄色のTシャツにジーンズという姿で登場。サポートはなく、全て本人の弾き語り
  でした。
 1. 空と海
 MC 「こんばんは、ミヒロリュウです。めっちゃ緊張してる…。」3回目の
    TOKYO ACOUSTIC NITE。6/20にアルバム『SUPER LOVE』を発売するけれど、
    今日、極秘で売っています。お客さんの「安くして」の声に「なぜ?」と
    笑っていました。
 2. イカれてる
 MC 「次の曲で私のステージは最後になります。ライブをあちこちでやっている
    ので遊びに来て下さい。」
 3. 飛びたい

 ミヒロリュウさんは、“美裕リュウ”から“小柳ひろみ”に戻ったりカタカナに
したりしていますが、前回見たときのロック色の強い雰囲気からガラッと変わって
アコースティックギター1本での演奏でした。一人で敢然と立ち向かう強さがあり、
唄も安定していて良かったです。

○大森洋平
  ストローク系のギターを弾く普通のフォークという感じ。平凡だなぁ、と
  思いながら聴いていました。なんとなく浜田省吾さんに声が似ているような。

○服部祐民子
  白のキャミソール、グレーのミニスカート、黒っぽいハイソックス、底の厚い
  サンダル(?)という姿で登場。GtのサポートでHomeless Heartの岩田さんが
  参加しています。
 1. マリア
    いきなりこの曲でした。前の2アーティストよりもはるかに声が出ていて、
    後半部分など“壁にしみ込む”ほどのパワーがありました。絶好調ですね。
 MC 「えーと、どうも今晩は。服部祐民子です。ようやくニューアルバムが完成
    しました。リリースはまだ先なんですが、今日はその中から何曲かやりたいと
    思います。ゆっくり楽しんでいって下さい。」
 2. “浅く浅く僕は眠る…”
 3. Grasp!
 MC 「あっというまで、後2曲となりました。」ここで岩田さんを紹介。
    「パワステが無くなるということで、今日で最後かと思うと残念。」
 4. “またそんなとこで立ち止まって…”
    ここからGtを弾きます。
 5. 空白の日々
 MC 「どうもありがとうございました。」

 岩田さんのギターが出過ぎず引きすぎず、絶妙なバランスで服部祐民子さんの
声に絡んでくる、素晴らしい出来でした。中野督夫さんのギターのような鮮やか
な色彩は薄かったのですが、少なくともタラコさんのギターよりは好きです。
 服部祐民子さんの調子がとても良くて、最後のパワステということからも
かなり気合いが入っている気がしました。服装は普通の女の子っぽかったので、
ちょっと予想外でした。

○田中一郎
  GtVo。サポートにGtの斉藤光浩さん。さすがにベテランの味を出していました。

○小山卓治
  いかにもフォーク系のGtVo。

○井口一彦
  ほとんどが井口さんのファンだったようです。フォークロックで太めの声が
  会場に響いていました。初めは出演を断っていたそうですが、数日前に子供
  が産まれたということもあって出演を決めたようです。
  10年ほど前に、井口さんと甲斐よしひろさんの対バンライブをパワステで
  予定したそうですが、公演の1ヶ月前にドタキャンされ、「誰かいい奴
  いないか?」ということから、小山卓治さんらを誘ってアコースティック
  形式のライブを始めたのが"TOKYO ACOUSTIC NITE"の最初だったそうです。
  予定していた曲だけでなく、お客さんの声で1コーラスほど何曲か演奏したり
  していました。最後にはアンコールとなり、「昨日は『翼をください』で
  終わったそうなんで、今日は折っちゃおうか」と「翼の折れたエンジェル」を
  1コーラス。さらに田中一郎さんが登場して、二人で演奏。
  彼のステージを見ていて、パワステがライブハウスだったことを痛感しました。

 今後"TOKYO ACOUSTIC NITE"がどこかで続けられるのかどうかはわかりませんが (タイトルは"FINAL"になっているし)、規模の大きなアコースティックイベントは 貴重な存在でした。
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copyright かみと,1998