今年最後のライブは五味美保さんで締めさせていただきました。年末大サービス と言わんばかりのものすごい選曲でした。ひたすらノスタルジック。
 会場に入るとすぐに五味Chanも関係者席に現れました。相変わらず気さくな 五味Chan、さりげなく私たちの会話に混ざっていたりするのでした。随分と イメージの変わった髪型にしていたので、「どうしたんですか、その髪?」と 尋ねたところ、「コテでやってもらったの」…別にやり方を聞いているわけでは なかったのですが…。左右に広がる感じの髪型でした。

○Mu(ムー)
  謎(?)のオープニングアクト。GtVoは杉村さん、GtChoで木村さんという、
  今回のライブの企画において重要ポストにあるという二人の共演でした。
  杉村さんの唄うところは滅多にみられないのですが、夢博士時代とは違って、
  若干枯れたような唄い方をしていました。曲調はブルース系からフォーク系。
  要所要所に笑いを織り混ぜながらのステージでした。

○間美穂
  サポートはKey,Bs,Dr,Gtで、本人もキーボードを弾きながらの演奏です。
  チョコレート色の民族衣装っぽい寸胴のワンピースでした。随分と前髪が伸びた
  印象を受けます。客席では五味Chanが「ちっちゃい“みほ”ちゃん」と声援を
  送っていました。

 1. 冬の舞い降りる街
 MC
 2. 電話線
    この曲はバンドでの構成が似合いますね。
 MC 今年は大阪・福岡・名古屋に行ってきた。ラジオも始まったり2枚目のアルバム
    も出したり、という1年だった。
 3. ピーターパンシンドローム
    新曲。タイトルが「ピーターパンシンドローム」である意味が良くわからない
    詞の内容でした。曲もあまりぱっとしない感じ。
 4. 忘れられないひと
    こちらも新曲。比較すればこちらの方が良かったと思います。
 MC 次は、ライブを自然にできるようになったきっかけの曲。
 5. 花
 MC
 6. 空色のピアノ
    最後はサポートのメンバーが全ていなくなり、間さんの弾き語りです。
    リズムがふらつくところがあり、きっちり弾かないのであれば、
    どうせならもっと崩してしまった方が感情移入しているようで良いように
    思います。また、たとえばサビの後に2拍追加するとか1小節追加する
    とかして、リズムを調整する部分を作れば良いのでは?
    いちばん間美穂さんらしい曲だと思いますので、これからもこの曲は
    唄っていってもらいたいですね。

 表情も豊かになってきていて、全体的には平均点で合格といったところで
しょうか。落ち着いた感じであっさりしているのは彼女らしさだと思います。
#なんだか顔付きがMAI(遠野舞子)さんに似てきたと思うのは私だけ?
 最後のインタビューで「来年は大人になろう」という抱負を述べていました。
すかさず五味Chanが客席から突っ込んでいました。

○Dream Child Orchestra
  彼らを見るのは2回目になると思います。今回は個々の演奏について見ていた
  のですが、それほど難しいことはやっていないようです。同じフレーズが
  何度も出てくるなど、すぐに陳腐化してしまう印象が強いです。

○THE MAKER'S
  ロックバンドなのですが、全く面白みが理解できませんでした。ただうるさい
  だけのシャウトを聴いているうちに、ものすごく気分が悪くなってきます。
  高圧的なMCなどもすごくイメージが悪い。

○五味美保
  前のMAKER'Sの雰囲気を引きずっていて、私の精神状態はあまり良くないまま
  でしたが、いよいよ五味Chanが登場。サポートはBs,Perc,Gt,Gtです。
  五味Chanは茶色の帽子、紺のシャツ、白のジャンバー、ジーンズでした。
  手にはウサギのぬいぐるみを持っています。

 1. 僕だけのピンナップガール
    力を抜いて楽に唄っています。
 MC 「ありがとうございました。今晩は、五味美保です。」
 2. 僕のわすれもの
    バックの伴奏が少し危なげでしたが、五味Chanは全く問題ありません。
    本当に懐かしい曲です。
 MC 「改めまして五味美保です。今晩は!」持ってきたウサギは、プロモーション
    ビデオに出てくるものだそうです。この後は占いの話。たくさんの占いの
    本を持っているけれど、星座と血液型と、どれを信じたら良いのかわからない
    という内容。
    これらの話している内容は理解出来無くはないのですが、前後のつながりが無く、
    話が飛びまくる印象です。
    「来年は良い年になりそう」
    「デビュー曲、10年前に出したデビュー曲を聴いて下さい」
 3. 夏の終わり…
    この曲を生で聴くのは初めてだと思います。この曲があるだけで非常に
    貴重なライブになりました。今となっては絶望的に入手不可能なデビュー
    シングルであり、この曲が収録されたアルバムもまた入手不可能なので、
    最近五味Chanを知った人には全く初めて聴く曲に違いありません。
    唄は10年前の若い声を思い出させる雰囲気。キーの高さも影響していたと
    思います。やや喉を絞めて唄っている感じでした。
 4. 誕生日
    さらにこの曲が続くわけです。ゆったりしたイントロで、両手でマイクを
    包むように持ち、しっとりとうつむきがちに唄っていました。この曲から
    間美穂さんがコーラスで参加。演奏とボーカルとのリズムが少しバラついて
    しまったところがあったのが残念。
 MC 「間美穂ちゃんだ…。」ここで名前の話。間美穂さんの名前はお父さんが
    付けたそうですが、五味Chanの名前はおばあさんが付けたのだとか。
    「大事な名前だから大切にしましょうね」と、二人で声を合わせるように
    言っていました。五味Chanがはざみちゃんに「“みほ”という名前は
    多いから、友達に芸名とか考えられなかった?」と聞いたのに、はざみちゃん
    は勘違いして「ミポリンとか。」と自分の付けられたあだ名を言っていました。
 5. 太陽の中の恋
    ライブ版歌詞バージョンでした。私がこのライブ版歌詞を聴いたのは
    1992年4月24日の新潟ジャンクボックス以来です。当時、新潟でしか唄って
    いないと話していたので、もしかすると2回目なのかもしれません。
    2コーラス目のBメロが変えられています。「ほんの気まぐれ 好きじゃ
    なかった つぶやく度に 涙にじむから」と唄っていました。
 MC 間美穂さんを送りだし、ここで改めてバンドメンバーの紹介。
    さらに、来年の豊富について述べていました。「いろいろな人に曲を提供
    していきたい」とのこと。五味Chanは来年デビュー10周年なので、何か
    大きなことをやってもらいたいですね。
 6. ONNA
    イントロでは杉村さんがケーナ(?)を吹いていました。

 全てアコースティックバージョン。全ての曲が特別にリアレンジされている ものでした。イントロでは何の曲かわからないほどです。シンプルな伴奏だけに 五味Chanの声がうまく生かされていて、すごく充実したステージを見せてもらった 気がします。
 今回のライブではBOON RECORDSに移籍後の曲が全く無いことから、新しいファ ンにはなじみの薄い、古くからのファンにとっては懐かしい名曲ばかりでした。 「夏の終わり…」があること自体、想像もできなかった選曲です。
 私自身にも今回唄われた1曲1曲に思い入れがあり、五味美保さんの曲と共に 時を刻んできたのだということを強く感じます。多くの影響を受けてきたのです。 彼女のことを知らなければ、きっと私は全く違う人生を歩んでいたことでしょう。 年末にいろいろなことを考えさせられました。泣いてしまいそうです。
 今回のステージ、私は五味美保さんに降参です。

○中村光志
  Key,Bs,Perc,Dr,Gt,Gtのサポート。聴きやすい楽曲が多く、唄もしっかりして
  います。ファルセットが若干弱い気もしますが、それほど問題ではないように
  思います。良いアーティストだと思います。


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copyright かみと,1998