TOWER RECORDS渋谷店で行われたAmikaさんのインストアライブを見てきました。 地下1階に会場が移ってからの渋谷店でのイベント参加は初めてです。
 無料で配布されていた整理券は既に無くなっていたこともあり、 60席強ほどの椅子はすぐに埋まってしまいます。私は座れなくはない状況でしたが、 敢えて立ち見の最前列を選びました。
 モニタではプロモーションビデオが流されていました。予定通り14時を回った ところでスタート。歯を磨いているわけではないのに(^_^;)、よろよろと靴を 脱いで素足になります。白い上着の下にモスグリーンのワンピース、さらに黒い Tシャツを着ていました。サポートは予告通りVC,Keyでした。

 1. 朝方
    やや高音がかすれ気味のところもありましたが、伸びやかに唄っています。
    指先まで力が入っている感じで、その動きは滑らかというよりはコンピュータ
    グラフィックスで作った映像のような、変化が微妙で均一な感じ。
    途中で上着を脱ぎます。
 2. 住宅
    絞るように唄っています。聴いているとゾクゾクしてくる曲。
    母親が「お腹の中に戻せればいいのに」と言っているのを聞いてしまった
    時の主人公の心境を考えると、せつなくなります。
 MC 「(ドリンクを飲んで)そば茶です。…あ、すみません。Amikaです。」
    メンバー紹介。たつのすけさん(Key)、柏木さん(VC)。
    後ろの二人に「次ナン?ナン?」と確認するAmikaさん。
 3. ナンを食べにいく
    大きくリズムをとりながら唄います。サビの最後の部分では、歌詞に合わせて
    耳をふさぐ仕草をしていました。
 4. 星の光
    無伴奏から入る歌。大きく息を吸って唄い出そうとしますが、自分の中で
    タイミングが合わなかったのか、「ごめんなさい。あの歌です」と仕切り
    直して唄います。
 MC 「「星の光」はCDでは私が弾いているんですが、この場では緊張してしまう
    かな、と。唄だとそんなことはないんですが。…別に投げやりに唄っている
    わけではなくて(お客さんから笑いが起こります)。真面目に言っているん
    ですが…。」
 5. 世界
    しっかり声が出ていて良い内容でした。流れるような美しいメロディーが
    一変するブレイク部分では、思わずハッとさせられます。
 6. 揺れる光ない海の底
    アルバムの中でも鮮烈さを感じる1曲。そんな雰囲気をうまく出していたと
    思います。唄い終わった後、譜面台に置かれた紙が飛んでいってしまいますが、
    慌てる様子はなく、スタッフが拾ってAmikaさんに手渡します。
 MC 「アルバムの最後に入っています「手を振る朝」です。」
 7. 手を振る朝
    ある意味、もどかしい時間の流れを感じさせる曲です。いつも同じ朝を
    繰り返しているんですよね。そんな愛情を求める朝を感じさせる唄でした。
 MC 「今日は来て下さってありがとうございました。今、“AM Amika”という
    ラジオをやっていまして、雑貨屋に行った話をしたりとかしているんですが…。
    初めてのインストアライブなので、何か記念になることをと思いまして、
    手土産を持ち帰っていただこうと思いました。コーヒーカップに入っている
    んですが…。ちっちゃい赤ちゃんみたい、でも恐がらないで下さいね。
    全員分ちゃんと、全員分あるように買っておきましたのでご安心下さい。
    この場所は時間が無いそうで、今日はこれでお開きになります。7月に
    ツアーがありますので、またそこでお会いできたらと思います。Amikaでした。」

 何度もお辞儀をしながらステージを下りるAmikaさんでした。
 初めてのインストアライブということで、Amikaさんのことを初めて見る人も 多かったと思いますが、先日のライブ同様、お客さんの誰もが彼女の世界に 浸っているのが感じられる内容でした。
 躁欝の激しそうな人だという前からの印象ですが、今回はかなり躁だった 気がします。彼女の独特な視点を綴った言葉が幼い感じの声に乗せて歌と なったとき、言いしれぬ悲壮感、哀愁、情熱を感じさせます。言葉に力の ある人です。

 MCにあったように、出口のところで2cmくらいの赤ちゃんの人形をスタッフが 配っていました。受け取った女の子の中には「きゃー、気持ち悪い。」と言って いる人もいて、スタッフも苦笑していました。他にも「人にあげよう。」 と言っている女の子もいました。それにしても、こういう人形をたくさん買って、 しかもコーヒーカップに入れるというセンスが彼女を物語っている気がします。
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copyright かみと,1999