小林清美さんのライブが吉祥寺Star Pine's Cafeで行われました。恒例となった “詩百の木”シリーズ17になります。この日は仕事の関係で間に合わないかも しれないと心配していましたが、なんとか抜け出すことができ、着いたのは開場時刻 でした。
 清美さんのご両親や親戚の方がいらっしゃったので、ちょっとだけご挨拶して 開演を待っていると、Tシャツにジーンズ姿の清美さんが客席に現れました。 関係者への挨拶で出てきたようですが、私の所へも来てちょっと話して行きました。 その後も知り合いに挨拶して回り、再び戻って来てしばらく話をしていました。 清美さんのお父さんが律儀な人で、「最初に挨拶をしなさい」としつけられてきた そうです。「さっきご両親に挨拶してきたよ」と告げると、清美さんは喜んで いました(ご両親への好感度アップか?(笑))。そして清美さんは楽屋へ。

○ザ・田部井とおる
  GtVoでニューミュージック系の印象。ソロアーティストですが、最近名前を変えて
  “ザ・”が付いたそうです。唄はしっかりしていますが、どうも特徴に欠ける感じ。
  あまいタイプの声質です。無理矢理引き延ばすようなMCでした。

○小林清美
  清美さんのステージが始まる前に、社長の瀬戸さんが現れて「今日は評価が
  厳しいかも」と話していました。清美さんは喉の調子が悪いらしく(ポリープかも
  しれないらしい)、リハーサルでもなるべく声を出さないようにしていたのだとか。
  直前まで元気そうに挨拶していたので、調子が悪いことなど全然気付きません
  でした。
  今回は中央の位置にピアノが置かれ、左からGt,Dr,Pf,Bsと並ぶ形にセッティング
  されていました。サポートメンバーが登場した後、清美さんも大人っぽい装いで
  登場します。おでこ全開(笑)。
 1. 難しい答えはいらない
    喉の調子が悪いと聞いた直後だけに心配だったのですが、明るく唄っています。
    高音の方は声を出しにくいのか、いつもよりファルセットが目立ったり、
    音を外すところもありました。やや子供っぽい唄い方で通します。
 MC 「皆さんこんばんは、小林清美です。今回はStar Pine's Cafeの方にご無理を
    言いまして、ちょっとだけ長く唄えることになりました。皆さん楽しんで入って
    下さい。」
 2. 夢路
    もう1曲軽快な曲が続きます。音程のコントロールがうまくできていないところ
    が、前曲よりも気になります。
 MC ホームページができたという話。
 3. 空
    前の曲に比べてキーが比較的低めなので、清美さんの声の一番良い音域が綺麗に
    響いていました。張りのある声で、聴いていて気持ち良いですね。
 MC 「前回のアンケートで、(ピアノの向きのために)顔が全然見えなくて『顔が
    見たい』という熱烈なファンの方がいらっしゃいまして、見えやすいように
    動いてみたんですけどどうですかね。」
 4. Caged Bird
    ミニアルバム『After The Moment』収録。喉の調子が悪いと言うことが比較
    しやすい形になってしまいました。
 5. 会いたくて
    清美さんの詞曲で初のシングルとなった曲。懐かしさがこみ上げてきます。
    アレンジが大きく変わったわけではありませんが、今の清美さんらしさの
    出ている内容でした。
 MC 「童話が好きなんですけれど、好きな童話とかありますか?私はこの歳に
    なってもお姫様になりたい夢があって、絶対なれないんですけど、人魚姫が
    すごい好きで、あそこまで自分の全てを失ってまでも相手に気持ちが届いて
    欲しいとか、自分が死んでしまってもその人に想いが届けばいいとか、
    そういう人魚姫の無垢な気持ちとか、強い想いが私にもあったらいいなと
    思いまして、人魚姫を主人公にした歌を作ってみました。」
 6. 人魚
    清美さんの最近の曲の傾向を感じさせる曲。リズムの刻み方とか、メロディー
    ラインがそういう印象を抱かせます。ブリッジ部分などは印象的でした。
    もう少し歌詞をはっきり唄って欲しいところ。
 MC 「今日はあいにく雨が降ってしまいましたが、晴女のはずなのに、初めて
    かな、雨が降ってしまってショックなんですよ。私の晴女パワーも消えて
    しまったのでしょうか。ここに来ている皆さんに雨女、雨男がいるんじゃ
    ないですかね。パワーに負けてしまいました。」
    メンバー紹介。葛迫隆敏さん(Dr)、新井健太さん(Bs)、宇田隆志さん(Gt)。
    「デビューする前にオーディション用のテープを作りまして、いろんな人の
    歌を唄いまして、その中に「LANI」という杏里さんの曲がありまして、
    レコード会社の方にこの曲を聴いていただいて決まったという、「LANI」を
    聴いて下さい。」
 7. LANI(杏里)
    調子が悪いとは思えないほど、唄に力がありました。本来の清美さんの力が
    出ている内容でした。張りのある声がストレートに届けられた感じ。
 MC 「早いんですけれど、もう最後の曲です。あっという間ですね。」
    「身内のことになりますが、妹が6月に結婚することになりまして、今日も
    来ているんですけれども、幸せになって欲しいという想いを込めて、
    あと今日来てくれた皆さんに感謝を込めて、この曲を唄いたいと思います。」
 8. Beautiful Day
    ゆったりと流れる時間を感じさせる、穏やかな気分になれる曲です。やや
    かすれた声になっていて、フルート的な響きに近い気がします。

 今回は1時間のステージということでしたが、この時点で45分も経っていません
でした。アンコールになります。

 MC 「どうしよう、アンコール。じゃ、「人魚」をもう一回。」
E1. 人魚
    本編の「人魚」よりも良い雰囲気でした。余裕が感じられて、楽しそうに
    唄っている様子がよくわかります。
E2. ひとときでも
    サポートメンバーが下がって、清美さん一人のステージになります。ゆったりと
    したエンディングにふさわしい曲でした。ピアノの演奏もしっかりしていて、
    じっくり聴き入ってしまいました。

 前半は確かに調子が悪そうだというのがわかる内容でしたが、中盤からは声も 良く伸びていて、清美さんの良さが前面に出るようになっていました。1時間 ステージにしては予定された曲が8曲と少なめだったので、相当喋るのかと 心配なところもありましたが(^_^;)、喉の調子を考えて減らしたのかもしれません。 アンコールを含めて、喉になるべく負担がかからない範囲の時間配分という ことになるのでしょうか。でもちょっと短すぎたかもしれませんね。
 終了後はすぐに客席に現れて、再びお客さんに挨拶する清美さん。お客さんが 帰ってしまう前に挨拶をしたかったのかもしれません。瀬戸さんはすぐに帰られた ようです。清美さんが楽屋へ戻った後、福永さんがいらっしゃったので、いろいろと 話をうかがったりしていました。「清美ちゃんと話せました?」と尋ねてくださっ たりして、フレンドリーなところはさすがですね。井上大輔さん(「明日を超えて」の 作曲者)が亡くなったこともあり、気分的には落ち込み気味だったそうです。 私は私で、小林清美さんとこながやひろみさんの対バンライブを実現してもらいたいと、 徐々に根回しを始めたりして(笑)。
 何故かまた(?)今回も出待ち状態になり、皆で記念撮影して帰ってきました。
SAIL Music Laboratoryへ戻る
copyright かみと,2000