米倉千尋さんのライブが渋谷ON AIR WESTで行われました。このライブを見逃すような ことがあってはならないと、17:40頃に会場着。既にたくさんの人が集まっていて、 物販も行われていました。会場前には林原めぐみさん、奥井雅美さんなどからの花が 置かれていました。名古屋同様、東京のライブもSold Outになっていて、当日券も 有りません。ほぼ予定通りの18時に開場。今回もセンター付近に陣取ります。
 ステージには白い幕が張ってあり、中の様子がわからないようになっていました。 続々とお客さんが入ってきて、名古屋と同じように動くのもままならない状態。 18:55頃に客電が落ちます。白い幕をスクリーンとしておもちゃのメリーゴーランドの 映像が流れます。メリーゴーランドは最新アルバム『Little Voice』のジャケットにも 使われているので、今回のツアーのキーとなるグッズ(?)です。 BGMは「My Song For You」で、オルゴールの音色のものでした。続いて、これまでの 千尋さんの活動をフラッシュバックするかのように、断片的にプロモーションビデオの 映像が映し出されます。「未来の二人に」のPVなど、懐かしいものもありました。 最後の「永遠の扉」のPVが途切れるとパッと幕が落ち、「永遠の扉」の演奏が 始まります。千尋さんの衣装は名古屋のときと同じもので、青のワンピース。 髪にラメが入っていたのは、名古屋のときは無かったように思います。
 今回、すぐにわかる改善点はマイクがワイヤレスになっていたこと。名古屋のときは コードを引き回して、転びそうになったりしていたのですが、今回その心配は ありません。カメラは後方に少なくとも3台、ステージ前にもハンディタイプが1台。 サポートは名古屋と同じ、Gt,Cho,Bs,Dr,Key,Gtです。

 1. 永遠の扉
    今回の唄い出しはしっかりしていました(^_^;)。全体的に丁寧さが出ている
    ように思います。
 2. FLAME
    名古屋のときと同じように、照明が真っ赤になります。ワイルドな雰囲気です。
 MC 「みんな、こんばんは!ちっひーです。今日は最後まで思いきり思いっきり
    声を出して楽しんでいってください。」
 3. 犬と赤いフリスビー
    少し子供っぽい軽い唄い方をしていました。全体的に安定感が有りますが、
    それでも音程が危うくなりそうになる部分では、茶目っ気のある唄にしている
    ような感じを受けます。
 4. TRY ON MY DREAMS
    軽快なリズムで気持ち良く唄っています。私は今回もサビで拳を挙げることが
    できませんでした。というか、曲が終わっても拍手すらできていない状況。
 MC 「みんな、こんばんは。『米倉千尋5th Anniversary Little Voice Tour 2001』に
    ようこそ。4/2に名古屋でツアーがスタートして、今日がもう最終日です!」
    「マネージャーから東名ツアーと聞いて、東名高速かと思いました。」いまいち
    わからない…意味は同じ?。“東名”を“透明”と間違えるということなら
    わからないでもありませんが。
    「ラジオ聴いてる?」結構手が挙がります。これまでのライブでも尋ねていた
    ように、遠くからきた人を捜します。一番遠いのは岡山から来た人のようでした。
    「だからって何も出ないけど(笑)」
    「東京もSold Outになって、入れたみんなはラッキー。いい思い出をいっぱい
    つくってもらいたいと思います。」
 5. ライラ・ライラ・ライ
    CDでは転調しますが、ライブでは転調はありませんでした。
 6. I believe
    この曲の後半でのフェイクは抜群ですね。
 MC ここでギターが用意されます。名古屋のライブの前の日曜日に桜が満開で、
    露店の焼きそばを買って食べた話をちらっとします。一週間経ったら葉桜に
    なっていて、「(舞い散る桜の花びらで)自分がスターみたいな気分になる。」
 7. WINTER WISH
    まだちょっとギターに気を取られてしまうようですね。今回はきっちり最初から
    最後まで弾いていました。後半になると「どうだ!まいったか」と言わんばかりの
    晴れやかな表情になっていました。
 8. レンズ越しの空の下で
    この曲でもギターを弾きます。東海ラジオ「SMILE GO HAPPY」の番組内で放送
    されたドラマのテーマ曲(?)らしいのですが、名古屋ならともかく、東京では
    ラジオを聴いていない人が大半だと思うので、曲についての説明が欲しかった
    ところ。東京ではこの曲の代わりに「約束」を唄うのではないかと予想して
    いたのですが、残念ながらハズレ。
 9. Strawberry Fields
    名古屋と同じようにイントロでトイピアノを弾きます。イントロの途中から
    トイピアノのフレーズがKeyの演奏に変わるんですよね。今回のこの曲は比較的
    かっちりとしたリズムを刻んでいたように思います。グルーブ感を出すのは
    難しいところでしょうか。
 MC 「デビュー5周年を迎えることができました。念願だったベストアルバムも
    リリースすることができ、私にとっては夢のような出来事でした。デビューして
    からすぐに事務所が無くなったり、歌を唄えなくなるかもしれない状況になった
    こともありました。デビュー当時は誰も見ていない会場で唄うこともあったし、
    雨の中グラグラ動くやぐらの上で唄ったり(新潟のお祭り会場でしたっけ?)、
    たった一人見ている人がいるだけでも(4/2のレポートが早速反映されている?)、
    歌を唄えるだけで幸せでした。心を閉ざしていた中学時代に歌が私を救って
    くれたからです。極度のはずかしがりやで、人と話すことができない、目を
    合わせることができない、笑うこともできなくなったんです。家族としゃべるのも
    苦しくて、消えてしまいたいと思ったこともありました。そんな時、テレビの
    ブラウン管の中で自由に唄っているアーティストを見て、いつかあんな風に
    なれたらと憧れていました。中学校最後の謝恩会でステージで唄って、
    唄った内容も憶えていないけれど、クラスのみんなが温かく迎えてくれて、
    私もそれに自然に応えることができて、それがシンガーになりたいという夢を
    もったきっかけでした。いろいろな大切な人との出会いがあったけれど、全てが
    私にとって大切な宝物になっています。」
    「みんなを同じ夢を見ることができる仲間だと思っています。これからもずっと
    私の大切なFRIENDSでいてください。」この言葉が、今回のライブツアーの核と
    なるものでしょうね。
10. FRIENDS
    今回も泣きそうになります。泣くきっかけとなるポイントはわかっていて、
    そこを乗り越えられれば、あとは大丈夫。前半のそのポイント付近は危うい
    ところもありましたが、しっかり唄いきりました。ビブラートのかけかたなど、
    とても丁寧に唄っています。お客さんは聴き入っていて静かでした。
11. 陽のあたる場所
    まさに「唄い上げる」という言葉がぴったり。もう少しリバーブ欲しいところ
    でしたが、この曲のスケール感はすごいですね。バックの演奏はぎっしりと
    詰まった音でした。それに負けない唄が客席を包み込む感じです。
 MC 「みんな盛り上がってますか?バラード続きで盛り上がってるはないですよね。
    もっといいタイミングで聞かないとね」
    「激しくたて続けにいってみようかと。みんなもちっひーについてくるように。
    みんなよりちっひーの方が年上かもしれないけど、がんばるから。まだ若いん
    だけど。」
12. 嵐の中で輝いて
    声に張りがあり、しっかりと音もとれています。
13. WILL
    この曲は一段と会場の温度が上がる気がします。お客さんもかなり気合いが入って
    います。
14. 桜色の街
    唄は若干シャープ気味になっていました。この曲は名古屋のほうが良かったかも。
15. トムソーヤの冒険
    テンポ良く最後の曲へ。爽快感のある内容でした。曲の最後のキメの部分で、
    客席に向かって銀テープが発射されます。

 この時点で20:25頃。アンコールになります。Tシャツに着替えた千尋さんだけが
登場。

 MC 「名古屋のお友達には(銀テープのことは)内緒なんだけどね。」
    「一番好きな映画でもあるThe Roseの主題歌を弾き語りします。」
E1. The Rose(Bette Midler)
    手拍子をしないように告げてから唄っていました。言いにくいことでも、ちゃんと
    告げられるのは良いことです。お客さんが「盛り上がるべき曲は盛り上がる、
    聴くべき曲は聴く」という判断をできるようにならないと、単なるお祭り騒ぎに
    かきまわされるだけですから。
 MC ここでTシャツなど物販のお知らせ。着ているTシャツを見せようと「後ろの
    みんなは見えないかな?ジャーンプ!」と飛び跳ねたりして。
    「汗をかいていると思うから、Tシャツに着替えて…」と商売熱心。
    サポートメンバーを呼びこみます。
E2. Sweet True Love
    曲中にメンバー紹介。
E3. Just Fly Away

 ここで20:50頃。いつもなら最後にメンバー全員が前に出てきて挨拶をしますが、
それが無かったことから「また出てくるつもりだな…」とわかります(^_^;)。
そこでダブルアンコール。

 MC ジョンボビーズを呼びこみます。声がかかる中、「(ジョンボビーズの)みんな
    がんばれ」という客席からの声に「みんなもがんばれ」と千尋さんが返します。
    「『Little Voice』には入れられなかったのですが、どうしても最後にこの曲を
    みんなに聴いてもらいたいと思います」
E4. My song for you
    この曲も泣きそうになるポイントがありますが、ぐっとこらえて唄っていました。
    名古屋とは曲を変えてくるのではないかという予想はハズレ。最後に追加
    するとは思いませんでした。この曲でライブ全体を引き締めて終えることが
    できたように思います。

 今度こそメンバー全員が前に出てきて挨拶。千尋さんは客席に3度投げキッスして
ステージを降りました。
 終了は21:03頃。2時間を越えるライブとなりました。名古屋のライブが“最初から 最後まで異常な盛り上がり”だとすると、今回のライブは“メリハリがあり心に響く ライブ”だったと思います。つまり、名古屋の方が盛り上がっていたと思いますが、 演奏も含めステージのクオリティは東京のほうが上だったと言えます。体力的な バランス配分も良くなっていて、随所に名古屋の改善が感じられました。千尋さんの 唄えることへの幸せがあふれ出ていて、本当に良い表情で唄っていました。 多少雑然としたところはありましたが、名古屋よりもまとまりがあり、 千尋さんの愛が感じられる内容でした。
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copyright かみと,2001