米倉千尋さんのライブが渋谷ON AIR EASTで行われました。今回はスペシャルという 意味合いが強いという話があり、一体何をやるんだろう?「Winter Wish」を唄って 会場に雪でも降らせるのか?(勝手な願望です。以前EASTで雪を降らせた人達を知って いるので)という期待で会場へ。会場前には既にたくさんの人が集まっていました。 開場を待つ間、時々開く扉から中を覗くと、ステージ中央がせり出していて、 オールスタンディングであることがわかります。
 約15分遅れて開場。私は150番前後の番号だったので、前に行こうと思えばそれも 可能でしたが、今回はセンター一番後ろのミキサー卓前付近で見ることにしました。 千尋さんが前に出てくれば見えるだろうからいいか、というスタンスです。開演も 約15分遅れ。まるでエンジン音のようなユーロビート系の音が消え、会場が フラッシュで輝きます。ジョンボビーズのメンバーに 続いて千尋さんが登場。今回のバックはGt,Key,Bs,Dr,Cho,Key,Gtという構成になって いました。千尋さんは白い羽毛のような服にスカート。

 1. Return to myself
    やや喉を絞めて唄っている感じで、音量としてはバックに負け気味。例によって
    テンション高めのスタートだったので、ちょっとシャープだったりします。7色の
    照明の中で、いよいよ始まったと感じさせるスタートです。
 2. WILL
    やはり盛り上がる曲です。最後のフレーズはお客さんに唄わせます。
 MC 「みんな今晩は。ちっひーこと米倉千尋です。盛り上がってるか?(お客さんの歓声)
    最後までついて来て!(歓声)今日はいい天気だ!(歓声)…(冷静に)じゃ次の曲。」
 3. 私の勇気
    晴れ晴れとした表情で唄っていました。声に伸びがあります。
 4. 約束
    この曲では千尋さんもギターを弾きます。もう少しボーカルにリバーブがあった
    方が、曲の大きさが出るように思います。広さが若干弱かった分、こじんまりと
    してしまっていました。
 5. 犬と赤いフリスビー
    前曲とつなげて(演奏がオーバーラップするようにして、あまり間を空けないで)
    欲しかったような気がします。落ち付いて唄っているように感じました。
 MC 「みんな、改めまして今晩は。米倉千尋です。ありがとうございます。前回
    お隣のWEST…(違う方向を指してお客さんに指摘され)あっちか。ちょっと広い
    EASTに来ました。2回続けて来ている人?(お客さんが反応)初めての人?(結構多い
    ので改めて)米倉千尋ですよ。」
    「今年はWEST、名古屋でやって来たり2月にベストアルバム、パワプロ(ゲーム)の
    ジャケットでは私ウキウキだったでしょ?1年が早いなぁと思っています。」
    いつものように一番遠くから来た人を探します。今回は高知、札幌という声が
    上がっていました。新メンバーの かつんどさんは小樽出身という話から、かつんど
    さんの背の高さに触れます。千尋さんは147cm、かつんどさんは180cmということで
    並んでみることに。Keyのわかさん、は文化放送「Smile Go Happy」での初ゲスト。
    Drのだいちゃんも合わせて紹介。
    「思い入れのあるシングルがリリースできました。」
 6. Butterfly Kiss
    比較的ファルセットが強めに出ていて、滑らかにメロディーが繋がっていました。
    オリエンタルな振り付けもライブならでは。
 7. 琥珀の揺りかご
    この曲では、バックの音をもっと薄くしても良いように思います。サビの
    ファルセットが消されてしまうともったいない(本当は地声で唄って欲しい)。
 8. DEAR MY GIRL
    厚みのある声で唄っていました。千尋さんのライブアンケートでいつもこの曲を
    リクエストしていたと思うくらい好きな曲なので、この曲を生で聴けただけで
    この日のライブは私にとって充分スペシャルでした。淡々と流れるAメロが
    穏やかなサビをうまく導いていて、歌詞もメロディーも潜在的な力を秘めた楽曲だ
    と思っています。しかも千尋さんの声に良く合っている。この曲はぜひこれからも
    唄っていってもらいたいです。
 MC ここでGtのさかきばらさんと前に出てきてトーク。さかきばらさんはトランポリン
    が趣味だとか、リハーサルのときにマイトランポリンを持ってきたとか、そんな
    話をしていました。
    「いつもの曲を違うテイストで。」
 9. 嵐の中で輝いて
    アコギのみの演奏。ボサノバ調になっていて、まったりとした唄い方でした。
    考えてみれば「未来の二人に」はいろいろなバージョンがありますが、この曲は
    あまりいじっていない曲だったと言えるかも。
 MC 客席の「大人っぽい」の声に「ありがとう。」お客さんのほとんどが千尋さんより
    年下なのでしょうけど…。
    「昨日は夜遅くまで起きてたでしょう?空から何かが降ってきたよね。」しし座
    流星群の話になります。ライブの前日ということで、千尋さんは見られなかった
    そうです。そもそもライブ当日の夜かと思って痛そうで、山にでも行って鍋でも
    と思っていたらしいです。2年前は自宅の屋上で流星群を見た。「願い事をしよう
    と思うけれど、いつも(願い事を言えずに)「あっ」って言ってしまいます。」
    前日に流星を見ていなかったことを慰めるようにさかきばらさんが「こっちの方が
    大事だもんね。見れなかった方のために流星群を降らせてみましょう」
    (この日の夜も若干見えるらしいので、「文化放送の「Smile Go Happy」を聴き
    ながら」とでも言えば良かったのに…でも実際には時間が合わないのでしょうね。)
10. レンズ越しの宇宙の下で
    2コーラスめから他のメンバーも演奏に加わります。やさしく唄っている感じ
    でした。
 MC 「このライブにあたって、初めて聴く曲をやろうかと思って今日のために曲を
    作りました。」
11. あいのうた
    今回初公開となった曲。穏やかでせつないラブソングです。コーラスアレンジが
    きれい。
 MC 「静かにお届けしましたが、私のライブ、静かに終わるわけはない。」
    ここで上に着ていた服を脱ぐと、客席から歓声が…。「ちょっと涼しくなった
    ところで、汗をかきたいよね。オールスタンディングの意味がないじゃないか。」
    「ラスト1曲です。」
12. FLAME
    Bメロのギターはかための音できっちりカッティングするとカッコいいのでは
    ないでしょうか。
13. 嵐の中で輝いて
    こちらはバンドによるバージョン。
14. Yes, I Will
    こちらも懐かしい感じある古い曲。アップテンポでがんがん押しまくります。
15. Little Soldier
    前曲の勢いをそのままこの曲へ。
 MC 音楽に合わせてメンバー紹介。さかきばらさんはブルース系の演奏に、かつんど
    さんはギターソロに熱中して注意される小ネタを入れ、Keyの二人はショルダー
    キーボードで前の方へ出て来たり、ゆき姉は縦笛で「かえるのうた」を演奏したり
    というように、メンバーそれぞれに合わせた雰囲気になっていました。
16. Sweet True Love
    さらにそのままこの曲へとつながります。
 MC 「ラスト1曲、長かったでしょう。ビックリしたでしょう。ちょっとだまして
    みたの。今年はワンマンライブも初めてできて、私は今年はいい年だったな、って
    まだ終わっていないけど。目指せ10周年ということで、みんなと遠くへ夢を追って
    いきたいと思います。」
17. 遠くへ
    今度こそ本編最後の曲。まだまだスタミナの残っている千尋さん。安定した唄を
    聴かせてくれました。

 この時点で20:22頃。メンバーがステージからいなくなると、客席から「せーの!」の
声と共に客席中から「アンコール」の声が上がります。どこかのテレビ番組のように、
まるで仕組んだかのような一体感のある客席でした。良く言えば、お客さんの意識が
同じだったからこそ、「せーの!」だけで通じたのかもしれません。
 千尋さんやボンジョビーズのメンバーの代わりに別の3人がステージに登場。
ドロンズとクーニャさんでした。「Fun Fun Talking」という番組で、ゲームで負けて
千尋さんの1日付き人をすることになったということで、アンコールまでの時間を
3人がつなぎます。ライブの模様はミュージックジャパンTVでも放送されるとのこと。
しばらくして千尋さんが呼びこまれます。呼ばれた千尋さんは「着替え手伝って
くれなくちゃ。靴も磨いてもらった。「Little Soldier」は速すぎた」と話して
いました。ここで20:32頃。

E1. 桜色の街
    ゲスト(?)の3人も加え、会場全体で「ラララ」の部分が合唱となります。曲が
    終わると3人はステージを降ります。
E2. トムソーヤの冒険
    この日の“まとめ”的な感じでした。「桜色の街」と曲順が逆でも良かったかも。

 ここで20:45頃。さらにアンコールになりますが、すぐに千尋さんがボンジョビーズの
メンバーと共に登場。
 MC 「唄いたいんだけれど、ビッグニュースを伝えたいと思います。3月にツアーが
    決まりました。東名阪。前は東名…高速みたいだったけれど。詳細は表でドロンズ
    から受け取ってください。お土産もついているので。本当に今日はどうも
    ありがとうございました。」最後に一人残った千尋さん。前の方に出てきて
    「3月にツアーで会いましょう」と告げてステージを降ります。

 終わったのは20:50頃でした。客席から三本締めが起こります。 表でドロンズとクーニャさんが配っていたプレゼントは今回初披露となった 「あいのうた」のカセットとツアーのチラシでした。私の予想したプレゼントは スペシャルCDだったのですが…(^_^;)。
 今回は普段唄わない曲が多く取り入れられたライブでした。どちらかといえば 千尋さんのライブに慣れた人向けの、マニアックな選曲だったと言えるかもしれ ません。とはいえ定番曲も含まれているので、「WILL」以降しか知らない人でも、 さまざまな千尋さんの面を見ることができたのではないでしょうか。この辺の バランスって難しいところですね。大きい会場になれば、初めて見る人の数も 多くなりますから、あまり濃い内容になると客席内の温度差が激しくなります。 これからは、いつも見ている人も初めて見る人も、どちらも楽しめるような構成を 考えることが重要になるかと思います。そういう意味で、全く違うアレンジで 披露した「嵐の中で輝いて」とか、以前のライブでやっていたメドレーとか、 そういった構成にすることが良いのかもしれません。
 私の今回のライブの感想は「DEAR MY GIRL」に尽きます。この曲を聴けたことが まさにスペシャルでした。
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copyright かみと,2001