長谷川都さんとNUUさんのジョイントライブが渋谷Spumaで行われました。 長谷川都さんは4ヶ月の休業していましたが、今回が復帰後初ライブです。 会場のSpumaは、通常だと入って左側がステージ領域(ステージに高さ無し)で、 スピーカーもその形態に合わせた配置になっていますが、今回は入口から入った 正面の位置に用意されていました。多数の来場者が予想され、通常のセッティング では死角が多くなってしまうものと思われます。でもスピーカーの配置は変わって いないので、ステージ最前列にいる人は、前からの生音と横からの音を聴くことに なります。
 開場前から店頭にたくさんの人が並んでいて、到着順かつ予約していた人から入場。 当初ステージ前はスタンディングでしたが、後ろの人への配慮からか、多少椅子が 用意されていました(ほとんど効果なし)。この日はフリードリンク・フリーフード でしたが、ドリンク・フードのカウンターまでたどり着くのすら困難な状況でした。 「予約者入場後に予約の無い人を入場させるか決める」というスタッフの説明が あったくらいなので、入場できただけ良かったのかもしれません。100〜150人前後は 集まっていたのではないでしょうか。
 思い返してみれば、初めてNUUさんと長谷川都さんが同じライブに出た横浜CLUB 24 WESTのライブも、身動き取れないほどの混雑ぶりでしたね。
 ほぼ予定通りに二人揃って厨房側から登場。お客さんに手を振ったりしながら ステージへ。ステージといっても、最前列の人は多分1m程度しかはなれていないと 思います。

 1. 歌唄(?)
    今回のライブのタイトルは“歌唄”。この言葉と自己紹介を含む曲をア・カペラで
    唄っていました。
 MC お客さんから2つの小さな掛け軸をもらいます。それぞれ二人あてのメッセージが
    書かれたもので、都さんは「家宝にします」とのこと。
 2. はなうた〜明日が思い出になるまえに〜
    都さんが唄います。休んでいた分だけ以前よりも声が細くなったかな、という
    印象でした。それでも次第に声が出るようになっていました。
 3. だいきらい
    都さんの唄。ライブで唄うのは初めてだそうです。
 MC ポストカード用に二人で撮影した写真について。ポストカードを見なかったので
    実際にどういうものかわかりませんが、顔がはっきり写っていないものらしく、
    「陰影」という言葉を使いたい都さん。NUUさんの話に寄れば、都さんのお母さんが
    写真を見て「こんなの売るの?」というようなことを言ったとか。この日は都さんの
    お父さんの誕生日だそうで、都さんの家でNUUさんがお祝いの歌を唄ったとか。
 4. ことばなんてなければいいのに
    都さんの曲を二人で唄います。
 MC NUUさんは横浜でいっしょにライブをしたときにこの曲を気に入って、早速CDを
    買いに行ったのだとか。歌詞では言葉がなくなると勘違いが減るとありますが、
    NUUさんは「言葉がなくなると勘違いが増える」と思っているそうです。
    あまりにテンションの高いNUUさんに対して、都さんが「お笑いキャラになって
    いる」と指摘したりして。ここでサポートギターのいしなりまさとさん登場。
 5. 七色の砂漠
    NUUさんの唄。
 6. 奥
    NUUさんが唄います。都さんはパーカッション(というほど派手ではありませんが)。
 7. 153.7
 MC 153.7はNUUさんの身長ですが、NUUさんが高いヒールの靴を履いていることを
    ばらす都さん。
 8. すてきなふたり
    2人で唄います。

2部構成ということで、ここで1部終了。20:55頃でした。本来ならドリンクやフードを 楽しむべき時間なのですが、前述のとおり、相当気合を入れないとカウンターまで 行くことは難しい様子。私は早々に諦めていましたが。 客席に伊藤サチコさんが来ていたので一言挨拶をしておきました。他に、この二人と 今度一緒にライブをするSHUUBIさんも来ていました。 2部は21:20頃スタート。

 1. 手のひらサイズの心臓
    2人で唄います。
 MC 「手のひらサイズの心臓」は都さんからのリクエストだったようで、この曲が
    好きな理由は「食べ物が一杯出てきてうきうきするから」だそうです。
    この日誕生日の都さんお父さんにささげるということで、次の曲。私の目の前に
    都さんのお父さんがいました。
 2. うまれた日
    NUUさんの唄。
 3. あしか
    2人で唄います。
 MC 横浜で初めて一緒にライブをしたとき、都さんはこの曲をリハーサルから聴いて
    いた。そもそもサンプルカセットが店頭にある頃からNUUさんの存在を知っていた。
    「あしか」は心の中で波がたつようだった。この曲を(リハーサルで)聴いて、
    自分は(これほど心を震わすように?)唄えないと思って楽屋で泣いた。その日は
    予定していた曲も何曲か変えたりした。こんなに心を動かされた日はなかった。
    NUUさんが神々しく見えた。…と都さんはNUUさんを大絶賛。
    NUUさんは、自分の唄を人が唄っているのを初めて聴いて、自分の歌に新たに
    出会えた気がする…とのこと。
    都さんにとっていろいろと苦悩のあった4ヶ月、「生きてみようと思った」。
    「友達のおばあさんに次の曲を。」
 4. 忘れないよ?
    都さんの唄。少し涙声に聴こえました。
 MC 都さんは4ヶ月の間、出会いや別れがあった。最初の3ヶ月はずっとひきこもって
    いた。唄う人である前に一人の人間。この期間にたくさんの人と出会ったけれど、
    唄う人としてではなく、一人の女の子として接してもらえた。唄うことの輪郭が
    ちょっとずつわかってきた気がする。「こういう長谷川都という生き物を
    あったかく見守ってくれたらと思います。」
 5. まあるいおさかな空へゆく
    都さんの唄。
 MC
 6. 歌をうたおう
    都さんの唄。
 MC 二人には共通点が多い。夏目漱石にはまっているとか、アルバムのタイトルが
    「歌をうたおう」(都)と「うたうの」(NUU)とか、極めつけはこの曲(表記は
    違いますが、同じタイトルの曲があります)。
 7. 鼻唄
    NUUさんの唄。

本編終了。22:16頃。アンコールになります。

E1. ただ
    2人で唄います。
 MC
E2. 大事なのは強く思うこと
    2人で唄います。

最後は「ありがとう」を繰り返していました。終了は22:30を過ぎていました。

 全体を通して「あしか」「忘れないよ?」がこの日のライブの見せ場だったと 思います。この2曲、唄に一段と深みがあって良かったです。
 独特な抑揚やリズムの感じられる安定したNUUさんと、せつない声に磨きのかかった 長谷川都さんのジョイントライブ、大成功といえるのではないでしょうか。都さんは すぐにブランクを取り戻したかのようでしたし、二人の仲の良い雰囲気も伝わって きました。この企画、今後も続けていきたいとのこと。
 すっかり元気になった長谷川都さんを見ることができて安心しました。二人とも、 これからもそれぞれのペースで唄っていってもらいたいですね。
SAIL Music Laboratoryへ戻る
copyright かみと,2003