原宿アストロホールでジムノペディのライブを見てきました。 "アリーバムシカvol.03"というイベントで、私が着いたときには2番目のキーマという バンドのステージ中でした。

○キーマ
  Bs(男),Key,Perc,Vo,Dr(男),Gt(男),Cho、後から配られたチラシによれば、
  もう一人Gtがいたのかもしれません。
 1. 月桜
 2. Natural
 3. 温
 4. センチメンタル(仮)
 5. 赤い月
  3曲目の途中から聴いていました。ボーカルの唄い方はソウルフルなところが
  ありますが、バンド全体としてみるとアジアンテイストな雰囲気の衣装だったり
  します。どちらかといえば沖縄〜東南アジアっぽいイメージ。それなりにしっかり
  した内容でしたが、よくあるタイプの楽曲で印象に残りにくい気がしました。
  そんな中で「温」という曲が一番バンドにあっていた気がします。

○宮原永海
  みやはらなみさん。Perc,Gtのサポート。
 1. Falling
 2. Class of 1996
 3. このまま
 4. 虹
 5. Reason
  留学経験ありとのことで、英語詞の曲を多く唄っていました。お嬢様系ポップス
  シンガーといったところでしょうか。全体的に品があるこぎれいな印象でした。
  音楽的には多少“ありがち”な感じがして、どのようなところを売りにしている
  のか分かりにくい気がしました。下手ではないけれど…といった感じ。
  http://www.capital-village.co.jp

○ジムノペディ
  今回は小林さん(Sax)と畔上さん(Key)の位置がいつもと逆になっていました。
 1. 雨、所により花吹雪
    5拍子のこの曲で、会場の雰囲気がガラッと変わるのが分かります。
 2. ジェリー
 3. お医者様
 4. 銀河鉄道
 MC
 5. 13
 6. トレモロ
  最近は「13」の前に小林さんが告知などをするだけで、MCらしいものは他にない
  スタイルでやっています。曲ごとに田中さん(Vo)が、まるで童話の一節のような
  言葉を添えていますが、「銀河鉄道」ではありませんでした。この導入部分が
  無いとあっさりしているため、逆に「あらっ?」と思ってしまったりして。
  童話には結構残酷なところがあったりしますが、まさにそんな音楽の世界です。
  田中さんの表情には時々笑顔が浮かぶのですが、決して単純な笑顔ではありません。
  彼女の目は笑っていませんから。田中さんの動きや視線は、次の瞬間に何を始めるか
  わからない緊迫感があり、ある種の戦慄すら覚えます。
  他のメンバーも“ジムノペディ”という童話の世界に溶け込んで、半ば朦朧とした
  意識の中で演奏しているかのようです。もちろん無意識に演奏しているわけでは
  なく、計算された緻密さと運命に誘われるような必然性のあるアレンジや唄は、
  毎回進化しています。既に計算され尽くしたのではないかと思われたにも関わらず、
  今回もまた新たなアプローチでした。それはまるで遥か遠くから田中さんの乾いた
  笑い声だけが響いてくる、薄暗く深くせつない道の続く、世の中の矛盾をも飲み
  込んだ禁断の迷路へと踏み込んでしまったかのようです。


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copyright かみと,2003