浜松町CLUB JUNK BOX TOKYO BAYで[ma]のライブを見てきました。 “ウタノチカラVol.11”です。

○Bonachi
  オープニングアクト。Gt,GtVo(女)という構成でしたが、女性のソロなのかも
  しれません。
 1. Dream
 2. 赤い鳥
 3. 未来
  ややハスキーな声質で唄はややフラット気味。「未来」のAメロが憶えやすい
  印象的なものでした。全体的には引っ掛るところが少なかったように思います。

○hawa
 1. find
 2. 満月
 3. 歪み
 4. 捏造
 5. 真上の太陽
 6. 悲しい結末
  浮遊感のある曲が多く、メロディーがわかりにくい感じ。そんな中で「満月」は
  比較的メロディーがはっきりした曲でした。大木彩乃さんっぽいところがあると
  思いながら聴いていました。最後の曲などはしっかりしたボーカルで良かったと
  思います。

○[ma]
 1. ステップ
    キーボードの音色がダンパペダルを踏んだときのようなこもった音でした。
    2曲目からは音色を変えていたので、聴きやすくなりましたが。
 MC ユニット名の由来について。イタリア語から取ったけれど「意味は調べて
    ください。」
 2. always
 MC 夏至が過ぎて「夏が至ったのか、と思った」
 3. 三日月
 MC 先日ビアガーデンで唄った。ゲリラライブだったけれど、秘密を言いたくなって
    しまって秘密にできないので、告知は出演30分くらい前にするかもしれない。
    「(ゲリラライブは)長野ですけど、お見逃しないように。」
 4. REPLAY
 5. aLIVE
  最近の[ma]はすごく地味です。“しっとり”とか“せつない”とかいう訳でなく、
  ただ地味に感じます。自分たちで壁を作って、もがくわけでもなく壁を越えようと
  するわけでもなく、ただ二人の世界で完結させようとしているかのような、そんな
  内向的な印象があります。[ma]を見に来た積極的に聴こうという意識のある人へ
  ならばともかく、他の出演者を見に来た人には[ma]を伝えきれていない気が
  します。丁寧な唄い方と消極的な唄い方は違うはず。この内容であれば、本来の
  魅力の半分も出せていないのではないでしょうか。もっともっと自分たちを
  アピールしてもらいたい。
  かつての[ma]の音楽は自然とか子供たちとか、そういった環境を活かしたもの
  でしたが、環境の変化によって今は机上か、せいぜい室内という印象で、それなら
  他の人と変わりません。
  それでも今のスタイルでやっていくのであれば、静寂の作れるアコースティック系の
  ハコを選んでいくべきですね。もっとも、[ma]としての特長のどこを伸ばすかは
  二人の意識次第。

○ari
  Bs,Perc,KeyVo,Gtという構成。
 1. 灯された明かり
 2. 水色
 3. Killing me softly(ロバータ・フラック)
 MC 昨年11月に「かざぐるま」、6/4に「雨上がり」をリリースした。Bounce Records
    のコンピレーションアルバムにも収録されている。
 4. 二つの五月
    谷川俊太郎さんの詩に曲をつけたもの、とのこと。
 5. 晴れない雲間
 6. 雨上がり
  やや低めのキーで、雰囲気的には古くは五輪真弓さん、最近だと山岡恭子さんの
  ような口腔の広そうな人の唄い方という印象でした。ボサ系の曲などで、まったり
  としたライブを展開していました。良かったと思う曲は「二つの五月」で、歌詞の
  活きるメロディーだったと思います。

○守屋里衣奈
  Gt,Gtのサポート。
 1. スピーカー
 2. リスタート
 3. “No Music, No Life…”
 4. ???
 MC 友達に手話を教えてもらった。名前を手話で表現していましたが、名前しか
    まだできないそうです。
 5. もも
 6. A Girl
  曲によっては本人もギターを弾くので、3本のギターが鳴っていることになります。
  前の4組と同じPAなのかと思ってしまうほど、ボーカルがストレートに入ってくる
  感じでした。以前は痛いほど鋭い唄い方という印象が強かったのですが、若干
  まろやかになってきたかも。その分だけ聴きやすくなった気がします。

○戸田和雅子
 1. レモネイド
 2. わたしの妄想
 3. 出かけよう
 MC 京都に行ってきた。プライベートで金閣寺に行くのは初めて。境内に苔が並べて
    あって、役に立つ苔、迷惑な苔など3種類に分類されている写真を撮ってきたとか。
 4. My Favorite Things(カバー)
 5. 霧雨
  以前の課題だった演奏技術はかなり改善されていて、その分だけ唄の魅力もしっかり
  発揮できていたと思います。安定した声が綺麗に響いていて、気持ちよさそうに
  唄っている感じが伝わってきます。もっとシンプルなアレンジでボーカルを際立た
  せるような楽曲が1曲入っていると、聴いている側の戸田さんに対するイメージが
  もっと膨らむ気がしますね。


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copyright かみと,2003