暑い東京を抜け出したつもりが、長野も暑かったです。 今年で5回目となる“ミュージシャンコンテスト”を長野県県民文化会館で見てきました。 歴代グランプリ4組(桜井千恵さん、[ma]、ジョーハープ、The Betty)がゲスト出演。 コンテストも見たかったのですが新幹線に乗り遅れ、会場着が14:30頃。スケジュールを 見ると14:30から開演とのことで、中からは音が聴こえていました。少し遅れたかと 思ったら、そもそもリハーサルが終わっていませんでした。ということで無事最初から 見ることができました。
 今年は76組応募で、テープ審査を通過した11組が出場。翌日の本選へは3組が 進出することになっています。以降、出演者と曲名を記載しますが、今回は エントリーの一覧のようなものが掲載されていなかったので、表記は不明。 調べられる範囲で追加しています。

○HONEY DROP「クローバー」
  Bs,Trb,Dr,Trp,Sax(女),GtVo。ポップス系と思って聴いていたのですが、
  どうやらスカだったようです。ホーンセクションはずっと演奏している
  わけではないので、ポップス系のスリーピースバンドにホーンが時々入るという
  ことからも、ポップス的な印象の方が強かったです。まだ全員十代だ
  そうで、実力的にもこれからといったところ。

○グーフーファイティングメンかっぱやろうぜ「ルイジルジルジルジルジバゴ」
  アーティスト名も違うようですし(ざ・はっぴいず?)、エントリー曲ではない
  ものを演奏したようなので、上の名称はどちらも意味が無いかも。このイベントの
  主催である平安堂に勤めていたらしく、店員の名前を出して挨拶するような
  セリフ中心のパフォーマンスでした。GtVoとDrという構成ではあるものの、
  歌ではなかったですね。途中、ステージで爆竹鳴らしたりしていましたし。

○SHAKE HANDS「青空とTシャツのBGM」
  Key,Vo(女),Gtのポップスバンド。10年くらい前のガールポップを思わせる
  明るい雰囲気でした。ボーカルの声質はavex系にありがちな、甘いタイプ。
  高音域はやや危なかったものの、シンプルなメロディーラインで印象に残り
  やすい気がしました。
  http://homepage3.nifty.com/shake-hands/

○野武士「友情愛好歌」
  Bs,Dr(女),Vo,Gtのストレートなロック。モンゴル800とか、ハイロウズとか
  Cadiluck Bunnyとかを合わせた感じ。技術的には未熟な点もあるものの、
  若くて勢いがあり今後の展開が面白そうな、いわゆる原石っぽい魅力のある
  バンドでした。
  http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=nobushi1

○六七「葉」
  Gt,GtVo。古いタイプのフォーク系。コブクロなどを思わせる雰囲気でした。
  ボーカルのキーが高く、ロングトーンがきれい。演奏は多少ばらついている
  感はありました。どうもツインボーカルのような気がします。
  http://members.tripod.co.jp/rockswitch/

○風船サービス「たんぽぽ」
  GtVo,GtVoのフォーク系。ストレートながらちょっと地味。ありきたりの
  ストリート系ミュージシャンっぽい印象でした。

○エンプティカンズ「ONE FOR ALL, ALL FOR ONE」
  GtVo,GtVo。最近のフォークデュオ系。高校生らしいのですが、萎縮して
  しまっていたのか、もっと動きがあればいいのに。と思わせます。
  メインボーカルの声質が結構良くて、言葉がうまく伝わりやすい気が
  します。審査員のneon hallの方が、私の思ったことと同じような
  コメントをされていて、neon hallの高感度アップ(笑)。

 ここで「24時間テレビ」の生中継が入るということで、コンテストは 一時中断。中継は昨年度グランプリのThe Bettyの演奏でした。

 1. Be Sure

まだ高校3年生の女性二人組。結構緊張している様子。24時間テレビの Tシャツで唄っていました。ハーモニーはきれいです。KeyVoの声質が好み。 …以前も同じことを書いたような。
 中継終了後、再び審査に戻ります。

○よしだかつゆき「きれいな花が咲きますように」
  GtVo。離婚して娘を引き取って育てているという父子家庭だそうで、
  そのことを歌にした、娘へのメッセージソング。これまで自分がしてきた
  悪いことを、自分の娘もするのかもしれない、という、親の目から娘を
  思う気持ちが込められた曲でした。さだまさしさんの曲に近い世界ですね。
  ボーカル、演奏ともに特に目立ったところはありませんでした。

○エイトヤマザキ
  GtVoの女性。キーはやや低めで、張りのある声をしています。天窓あたりに
  出ている人たちに近い雰囲気がありました。畑中摩美さんとか。ヤマザキは
  母親の旧姓とのこと。
  http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Cosmos/7269/

○ダブルピクルス「甘いピクルス」
  Vo(女),Gtのユニット。子供っぽい声質で、独特な世界観のある人たち。
  二階堂和美さんとかに近いかも。これまでのバンドやフォーク調路線の
  出演者の中では結構異質でした。

○まゆ「花火」
  KeyVoの女性。ややハスキーで、すっきりとした曲を唄っていました。
  低音域は怪しかったですが、高音域の声や唄いまわしは好きなタイプ。
  バンドで活動していたけれど、4月からソロ活動を始めたとのこと。

 コンテストの出演者はここまで。私が選ぶなら、翌日の決勝に進むのは SHAKE HANDS、野武士、エンプティカンズ、ダブルピクルス、まゆさんの 5組から決めたいところ。以降は歴代グランプリのステージになります。

○ジョーハープ
  第3回のグランプリ。
 1. 夕暮れ
    Gt,Vo,Gtのスタイルで、以前見たように元気なフォークグループという
    印象。
 2. スーパーカー
    この曲からDr(女)が入ります。構成もBs,Dr(女),GtVo,Gtと変わり、
    バンド名も晴晴゛(はればれ)に。7月度TBS系「CDTV」のテーマ曲。
    8/27にこの曲でソニーレコードからメジャーデビューです。
 3. 泡
  バンド形式の方が私の好みに近いです。渋谷系ポップロックバンドという
  印象でした。デビュー当時のBrandnew Little Toys(女性ボーカルですが)
  などを思わせる雰囲気でした。ボーカルが熱いのが、空回り気味にならない
  ようにしたいかも。
  http://www.motherld.com/8080/

○The Betty
  第4回グランプリ。
 1. たそがれ月
 2. 展望台
 3. Be Sure
  以前見たときよりも堂々としたステージになってきていると思います。
  シンプルではあるもののばらついていたりして、まだまだ成長の余地は
  ありそうです。ハーモニーのバランスは良いですね。
  http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=thebetty

○[ma]
  第2回グランプリ。
 1. To sky
 2. Days
 3. Replay
  ホールで聴く[ma]は、空間に合わせたスケールの大きさを感じさせます。
  細かい技の冴えたmayuさんの演奏も、ayaさんの伸びのあるボーカルも、
  ホールにうまく溶け込んでいる感じで、自然を感じさせる大きな唄でした。
  地元長野でのライブというのもあるのかもしれませんが、のびのびとした
  ステージだったと思います。
  この日のライブで、10/29に発売されるミニアルバム『Life size』(JUN-0005)
  の曲名が発表になりました。「innocence」「always」「今日も明日も」
  「Replay」「おやすみのうた」の5曲とのこと。
  http://csc.jp/~mayuaya/

○桜井千恵
  初代グランプリ。
 1. リセット
 2. きれい
 3. 夏の青
  いきなり「リセット」で聴かせた声は、以前よりも太く安定感のある力の
  こもったものでした。「夏の青」では高音域がかなり苦しくて、全体的に
  キーが下がってることがわかります。後から聞いたところ、キーを下げて
  ロックバンドの中で唄っているとのこと。低音のしっかりした唄は、
  私の好みに近かったので、この方向性は歓迎します。

 この後審査結果の発表がありました。決勝進出はSHAKE HANDS、野武士、 まゆさんの3組でした。私が良いと思った人たちの中から選ばれていたのは、 私としても嬉しいところです。グランプリを選ぶなら、即戦力なら シェイクハンズ、ジョーハープ系ならのぶし、[ma]の路線ならまゆさん でしょう。私ならシェイクハンズに1票。まゆさんはもうしばらく育てて おきたいところで、成長の過程を見たいと思わせる感じ。 なお、グランプリの発表は翌日とのこと。
 各アーティストや曲名の正式表記などをご存じの方、教えていただければ 嬉しいです。翌日発表予定のグランプリも気になりますね。
 夜は都内のライブを見に行く予定でしたが、全然間に合わない時間になって しまいました(^_^;)。
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copyright かみと,2003