名古屋ell.FITS ALLで行われた“ツキの歌声”というタイトルのライブを 見てきました。拝郷メイコさんの東海ラジオの番組“ツキノモノ”と連動した イベントライブです。出演が拝郷メイコさん、伊藤サチコさん、長谷川都さんと いうことで、見に行かなければいけません。
 会場には椅子が100席近く並べられていましたが、立ち見も30人くらい出るほどの 盛況ぶりでした。東京でよく見かける遠征組もたくさんいました。 アンケート用紙やフライヤーと共に、この日の特典である3人の写真入りの カード(ポストカードみたいですが、ポストカードより大きい)を受け取ります。 5分ほど遅れて開演。3人仲良く登場します。左から伊藤サチコさん、長谷川都さん、 拝郷メイコさんの順。他のアーティストのアンケートなどで、好きなアーティスト欄に 頻繁に記入する3アーティストが目の前に並んでいる…この時点で既に夢を見ている かのようでした。メイコさんとつーちゃん、つーちゃんとサチコさん、 サチコさんとメイコさんのそれぞれの組み合わせはこれまでにもありましたが、 3人が同じステージに立っている光景は凄すぎます。

 1. The ROSE(Bette Midler)
    3人によるセッション。演奏はつーちゃんのKeyのみです。主旋律はサチコさんが
    唄っていて、上がつーちゃん、下がメイコさんで、きれいな3部のハーモニーに
    なっていました。最後にはつーちゃんのフェイクが入ります。
 MC メイコさん「ようこそ、“ツキの歌声”に来てくださってありがとうございます。
    弾き語りのシンプルな形で、音楽を楽しめるよう、一生懸命やりますので、
    楽しんでいってください。」
    つーちゃん「名古屋で初めて唄います。」
    サチコさん「楽しいイベントになりますよね。」

以降はそれぞれのステージになります。

○長谷川都
 0. “はじめまして…ごきげんいかが…”
 1. 言葉なんてなければいいのに
    ア・カペラで唄い始めます。イベントのタイトルにちなんで、この曲を
    最初にしたのかもしれません。歌詞に月が出てくる曲です。
 MC 4歳から中学生まで名古屋の東山公園駅に住んでいた。(会場のell.FITS ALLから
    ほど近い)大須観音で七五三をした。
    友達に会いに来たり、キャンペーンで一度来ただけで、名古屋で唄うのは初めて。
    「大切な歌を心をこめて唄っていきたいと思います。」
 2. 土の中
    つーちゃんらしい、ゆったりした歌の雰囲気がよく出ていました。
 MC 「新しい曲の次はデビュー曲を。」
 3. ミルク
    スイングバージョン。無難な内容。
 MC 「“ツキの歌声”、私は月がとっても大好きで、素敵な題名と思いました。
    アンケート用紙には月の形の絵がありますが、今日の月はアンケートの月より
    ふっくらしていて…月を見て考えたりします。」
    「普段から仲良くさせてもらっている二人なので、ちょっとした修学旅行
    みたい。」
 4. はなうた〜明日が思い出になるまえに〜
 MC 「あっという間に最後の曲になってしまいました。
 5. 愛ゆらら
    いつものようにお客さんを分けて唄わせていました。
  このところずっと安定した唄を聴かせてくれます。演奏についても目立ったミスは
  ほとんどなく(微妙にありましたが)、しっかりした内容でした。見ていてとても
  楽しそう。素直に「5曲は少ない」と思ってしまいました。

○伊藤サチコ
 1. 心の扉
    ややファルセットが弱い感じ。
 MC 「どうもこんばんは、伊藤サチコです。名古屋に来ましたよ!」
    コール&レスポンスということで、サチコさんが「いらんもんは」というと、
    一部の人から「コメ兵に売ろう」の声。ちょっと微妙。前日のライブで
    「いらんもんは」と言えばドッカンとくる、とアドバイスされたとか。
    (コメ兵は名古屋大須に本店があるディスカウントリサイクルデパート(?))
    「昨日のワンマン(下北沢440)で見た人もチラホラ…。」
 2. 宿題
    一部唄い方のリズムがちょっと変わっていたり、コードが変わっていたり
    (間違えたのかもしれませんが、音としては問題の無いアンニュイなコード)
    だったりしました。
    エンディングの演奏の仕方が「どうだ!」と言っているかのような感じでした。
 MC 今年中にアルバムを出すことになりそう。
 3. 僕の場所
    この曲を聴くと「自分の存在」という言葉が耳に残って、いろいろと考えさせ
    られます。
 4. 赤い魚
    前日に引き続きリズムボックスを使っていました。
 MC 「次で最後の曲になってしまいました。新しい場所でライブ、新しいのは初めて、
    初めては一度きりなので、とても大切。来てくれた皆さん、ありがとう
    ございました。」
    「次の曲は遠距離恋愛がテーマです。名古屋と東京も遠距離恋愛になるの
    でしょうか。」
 5. カレンダー
  徐々に力を発揮してくるタイプということもあり、後半になるにつれてどんどん
  声が出てきて安定感も増していました。それに伴って、存在感のある唄をしっかり
  聴かせてくれました。終了後に何度もお辞儀していた姿も印象的でした。

○拝郷メイコ
  ゆっくりとお辞儀をして演奏を始めます。
 1. メロディ
    CDに収録されているイントロのギターと同じフレーズを、メイコさん自身が
    弾いていました。このイントロを弾いているのを聴くのは初めて。
 MC 「今日は“ツキの歌声”にようこそおいで下さいました。正直こんなに集まって
    くれると予想していなくて…。」
    「尊敬という言葉があまり好きじゃない。人間的に尊敬できる人でないと尊敬
    できないけれど、今日の二人は尊敬できる人。」
    「皆さんの心にグサッグサッと残るよう頑張りたいと思います。私にとって
    月は大切なもの。“ツキノモノ”は“月の者”なんですよ。月みたいな存在で
    心に入っていけば、と思います。」
 2. 月の歌声
    新曲。「このイベントに感化されて作ってきました」とのこと。アップストローク
    の中に柔らかさを感じる曲。まとめ方はメイコさんらしい。
 3. トマトスープ
 MC 「ライブ中心の音楽生活をしています。全部の曲を心に残してもらいたいと
    思います。」
    「変なアドレナリンが出ていて…。本番3分くらい前まで父と電話で話していて。
    昨日から名古屋に入っていたんだけど、名古屋に泊まりだということを言い忘れて
    いて、不良娘と思われていたのかもしれない。」
    “添い遂げる”の意味を説明。最近恒例となっている、両手の人差し指での説明
    でしたが、今回は「チュッ」とおまけがありました。
    「今日は(添い遂げる相手として)音楽のことを考えて唄ってみます。」
    (今までは違ったのか…(!?))。
 4. ソイトゲヨウ
 MC 「さっちゃんと都ちゃんとずっと付き合って、おばあちゃんになっても…。
    皆さんもゆっくりゆっくり歳をとっていってもらいたいと思います。」
 5. 家路
  「ソイトゲヨウ」の前あたりでチューニングして欲しかったところ。演奏方法で
  若干工夫して、音のズレを少なくしようとしていたように思いましたが。
  気になったのはそれくらいで、全体を通して不安の感じられない安定したステージ
  でした。

本編終了。アンコールになります。3人が手をつないで登場。

MC メイコさん「どうもありがとう。そうこなくっちゃ。輝く目とキラキラした耳と、
   拍手をありがとうございます。」「ラジオで(ライブの告知について)開演18時半、
   開場19時と言ってしまい、危なく、最初のセッションと都ちゃんの半分くらい、
   開場していないところでした(笑)。」

   つーちゃん「とっても素晴らしい会でした。ゾワーッときました。二人とも
   素晴らしいアーティストと思います。」
   メイコさん「都ちゃんも良かったよ。泣きそうになりました…って泣かなかった
   ってこと?」
   サチコさん「あっというまでしたね。またやりましょうか。」
   メイコさん「5年後くらいにやろうよ。」

   つーちゃん「音楽と添い遂げるって、うるっときた。尊敬という言葉が嫌いって
   言っていたけど…。」
   サチコさん「(サチコさんに)「尊敬する君へ」という曲があって(笑)。」

   メイコさん「メールするね。」
   つーちゃん「全然返してくれないじゃない。」

   3人「何唄う?困ったねぇ(笑)。」
   つーちゃん「最初の曲紹介していなかったね。」
   サチコさん「もう一回やりたいね。「Rose」は都ちゃんのリクエストでした。」
   3人「ハモったね。」
   メイコさん「リハの時に二人を尊敬しだした。次はさっちゃんのリクエスト。」

E1. 今宵の月のように(エレファントカシマシ)
    左からつーちゃん(ジャンベ)、サチコさん(Key)、メイコさんの順になっています。
    唄はメイコさん、サチコさん、つーちゃんの順に唄っていきます。
    サチコさんのリクエストだけあって、サチコさんが一番唄い慣れている感じで、
    しっかりと主張している唄でした。

この時点で21:20過ぎ。ダブルアンコールになります。

 MC メイコさん「今度こそ、何やる?」
    左からサチコさん(ジャンベ)、つーちゃん(Key)、メイコさん(Gt)の順になります。
E2. こたろう
    アドリブ。つーちゃん、メイコさん、サチコさんの順に唄っていました。
    つーちゃんのジャンベを叩くサチコさん、「サチコが叩くとうまく鳴らない」と
    唄って笑いを取っていました。
 MC メイコさん「タイトルつけようか。」
    つーちゃんのジャンベの名前が“こたろう”なので、そのまま曲のタイトルに
    なりました。
E3. The Rose(Bette Midler)
    再びオープニング同様、3部のハーモニーを聴かせてくれました。

 終演は21:30前後だったと思います。それぞれ5曲ずつだったので、あっという間 に終わってしまった気がするのですが、それぞれの良さが濃縮されているライブだった と思います。初めて見る人を考慮してか、3人のほとんどの曲がイントロでわかって しまうほど馴染みの深い曲ばかりで、言わば“唄いなれた曲”が中心だったことも、 全体のクオリティの高さにつながっていたと思います。
 終演後は即売&サイン会。スタッフの誘導のやり方もありましたが、ほとんどの人が CD購入の列に並んでいました。前述の、3人の写真入カードに3人のサインを入れて もらうために、3人の全てのCDを持っているのに各1枚ずつCDを購入。
 サチコさんには「昨日も来てましたよね。(ステージから)見えましたよ。」と 言われ、後ろの方で見ていたのに見つかっていたようです。サチコさんと話すのは 久しぶり。 つーちゃんとは以前のライブのアンケートで「最近私の評価が甘い」と書いたにこと についていろいろと言われたのですが、その話し方が、喫茶店で友達に愚痴を言って いるような口調だったのが妙に面白かったりして。 メイコさんはサインに時間がかかっていて、最後まで居残り状態。22:30過ぎまで サインしていました。

#ひなまつりには雛壇に飾りたいくらいの3人でした(笑)。
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copyright かみと,2004