目白三華で行われた福井静さん、今成佳奈さんのライブを見てきました。 “目白のお茶会”と題されたライブで、ケーキ付きのホームパーティ的な内容です。 開演までの間にBGMがなかったのですが、意識的にBGMを使っていない説明が ありました。開演5分前くらいから、この日のゲストである近藤嶺さんがサラッと 演奏していました。

○友美
  オープニングアクトとして、近藤さんのサポートで唄います。普段は福井静さんや
  今成佳奈さんのスタッフとして、物販を担当したりしている友美さんです。
 1. 桜色舞うころ(中島美嘉)
  唄いだしこそ相当な緊張が伝わってきましたが、中盤からの中音域がきれいに
  響いていました。本格的な唄のトレーニングをしているわけではないということで、
  唄としては何の色も付いていないという感じです。

○福井静
 1. 哀しみのメモリー
    少しコードを工夫していたようです。そもそも、この曲を完全に弾き語りする
    ことが珍しかったようにも思います。弾き語りだと、エンディングがずいぶん
    あっさりしています。
 2. 君が消えてしまわないように
    オケに合わせて演奏しますが、タイミングがずれていてハラハラさせられます。
 3. 部屋
    近藤さんのサポート。1コーラス目のサビは敢えて軽めに唄っても良いように
    思います。感情をこめやすい曲。

○近藤嶺
 1. 青葉の風
 2. calmo sorgere del sole
  ピアノのインスト。思ったよりも躍動的な演奏でした。今成佳奈さんの
  「Open eyes」のアレンジをされていることもあり、併用していたオケの音作りは
  ほとんど同じ。

ここで休憩をはさみます。その後に今成佳奈さんが紹介されますが、気管支炎で
声帯を痛めていることが告げられ、お詫びがありました。それでも唄います。

○今成佳奈
 1. All by myself(エリックカルメン)
    近藤さんのサポート。声が出ないということで、キーの低めのカバー曲です。
    痛々しいくらい声が枯れています。
 2. 春ほわり
    弾き語り。あまり力を込めずに唄える曲ということで、少しは普段の佳奈さん
    らしかったかも。

ここで静さんと佳奈さんのトークとなり、佳奈さんの「Open eyes」について。
花粉症で鼻声のまま録音した初回版の1000枚が残りわずかとなった。リテイクした
バージョンは今回から販売しているが、初回版がなくなり次第、リテイクしたもの
だけになる。

 3. Open eyes
    さすがにこの曲はキーが広く、この日は唄えないということで、CDにPfの
    演奏を加えるという形で披露することになりました。口パクの方が良いという
    わけではありませんが、なんとも妙な感じでした。

○福井静
  再び静さんのステージ。
 1. ごめんね
    良い感じで唄えています。唄の“ため”も曲の深みを増していました。
 MC ここでアレンジャーの杉本優さんを呼び込みます。
 2. 鏡の中
    杉本さんのPfによるサポート。「ごめんね」の系統の曲です。
 MC 次の曲は7月29日発売予定の3rdシングル。
 3. 忘れかけてたメロディー
    ビシッと張りのある唄でした。多少走り気味のような印象もありますが、
    息もつかせぬ展開という感じ。ちょっとは息抜きできるところも欲しいかも。
 MC CDではギターサウンドになっている自信作。佳奈さんを呼び込みます。
 4. マチ
    オケに合わせて二人で唄います。2コーラス目は佳奈さんが主旋律で静さんが
    サビでハモるという感じで、このあたりは手馴れたものです。

 一般向けとしては今回が今成佳奈さんの東京での初お披露目となるのですが、 コンディションがひどすぎました。楽しみにしていた人にとっては、ある意味 “おあずけ”となってしまったわけですが、次のライブ(翌週)までには治すとの ことでした。今年の大分の24時間テレビの顔らしく、大分ビッグアイで唄うことに なったのだとか。
 静さんは後半の方が力を出せていたと思います。歌詞の中の強さと弱さが うまく表現できつつある、といった感じです。強めに唄うところは揺るがない 安定感がありますが、弱めに唄うとちょっと危ない。あと、今回の選曲は傾向が 偏りすぎていたかもしれません。静さんらしいとは言えるのですが、「ごめんね」と 「鏡の中」のつながりは避けたほうが良かったかも。

 全体的にアットホームでリラックスした雰囲気になるかと思っていたのですが、 かなり緊張感の伝わってくる内容でした。MCがきっちりしていたからかもしれません。 悪くはないのですが、“目白のお茶会”としてのフリートークらしさが、もっと 出ていても良かったように思います。
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copyright かみと,2005