米倉千尋さんの出演するライブが原宿ルイードで行われました。原宿ルイードが 3月11日で閉店になるということで、閉店カウントダウンライブの一環となります。 原宿ルイードは千尋さんの東京初ライブ(1999年1月18日)となった場所でもあり、 ルイードで活動し始めてすぐ、ブレイクのきっかけとなった「WILL」が発売(1999年 8月25日)されたことからも、千尋さんにとっての転機を見ていたライブハウスと 言えます。今回は対バン形式のライブですが、お客さんの大半は千尋さん目当てと 思われます。対バンのアーティストは皆がビジターとしてのステージを強いられる 状況です。約60席ほどの椅子が用意されていました。

○古瀬陽子
 1. 星の砂に願いをつめて
 MC ルイード初出演。調子に乗ってリハから本番さながらに唄って汗をかいた。
 2. “瞬きもできないけれど…”
 3. デスペラード(カバー)
 MC カレン・カーペンターさんや、三遊亭円楽さんについて。
 4. オーロラの彼方へ
 MC 「前向きに突き進んでいられたら良いと思う。」
 5. 前向いて歩こう
 MC 「別れは出会いの始まり。」
 6. 夢は夢のままで
  いつもながらにマイペースで力いっぱい唄っています。多少演奏がふらつくところも
  ありましたが、パワーで押し切った感じでした。一番良かったと思うのは「オーロラ
  の彼方へ」でした。この曲はいつも“イリュージョン”という歌詞が今ひとつ
  はまっていないと思ってしまうのですが、曲の流れとしてはうまくまとまっていると
  思っています。

○MiyuMiyu
  Bs,GtVoの女性2人にサポートでDr,Gtの男性2人。MiyuMiyuを見るのは久しぶりで、
  2人になってからは初めてかも。
 1. seed
 MC 「ゆったりとほんわりと聴いてください。」
 2. color
 3. 悲しみダンス
 MC 不思議に落ち着いてる。MiyuMiyuを結成して9年になる。
 4. 流れ星
 5. sign
 MC
 6. Lost a way
  全体的に穏やかな雰囲気が漂っていました。力みがなくとても自然なステージ。
  3連系の2曲目や聴き憶えのある3曲目が良かったと思います。「流星」はTVアニメの
  主題歌だそうで、「『アニメはちょっと…』という人も聴いてください」と言って
  いましたが、千尋さんの客のほとんどはアニメに抵抗のない人ばかりじゃないかと
  思ってしまったり…。

○kooria
  Gtのサポート。
 1. まじない
 MC ルイード初出演。原宿には中学生の頃よく来ていたが、(店が)変わってしまった。
 2. I'm your everything
 3. 消えた人
 MC 「今日がラストライブ。」えっ?!と思っていたら、「2、3ヶ月アメリカへ行って
    来ます。」とのこと。
 4. The Rose(Bette Midler)
 5. それでも愛さずにはいられない
  谷戸由李亜として7回見ていて、kooriaとして見るのは3回目になるかと思います。
  やや音程が揺らいでいるところとかファルセットが弱めのところが気になります。
  一番良かったのはカバー曲「The Rose」。ア・カペラで唄いだしたときは若干
  フラット気味でしたし、「歌詞を間違えていた」とか言われていましたが。
  米倉千尋さんもかつて「The Rose」をライブで唄っていましたね。

○米倉千尋
  Gt,Bs,Cho(女),Dr,Key,Gtのサポート。セッティングするメンバーを見て思わず
  懐かしくなってしまいます。
 1. 永遠の扉
    キーボードのゆったりとしたイントロが、“永遠の扉”をゆっくりと開けて
    いくようです。1999年1月18日の初ルイードライブのときも1曲目は「永遠の扉」
    でした。いかにも“帰ってきた”という印象を与えます。立ち上がりから安定
    していて、声もしっかり出ていました。
 MC 「みんな今晩は。米倉千尋です。」ルイードが閉店するということで駆けつけた。
    ルイードはライブのスタート地点。「そうなったらこのメンバーしかいない。」
 2. 犬と赤いフリスビー
    大きなステージでの大げさな唄い方だったりします。見ているこちらが恥ずかしく
    なります。
 MC 「(今日のライブを)一番喜んでいるのは私。」このメンバーが再会したきっかけ
    について。今年の新年会で何人かと顔を合わせ、「またやりたいね」と話して
    いた。その後ルイード閉店記念ライブの誘いがあって、日程が差し迫っていた
    けれど声をかけてみたら、忙しい人たちにもかかわらず、皆この日は空いていた。
    板垣正美さん(Dr)、佐々木総作さん(Key)、福田真一郎さん(Gt)、
    榊原長紀さん(Gt)、村上聖さん(Bs)、小口由紀子さん(Cho)。
 3. FRIENDS
    かつてはこの曲で泣き出してしまってメンバーから見守られているような状態に
    なってしまいがちでしたが、強い結束でつながるメンバーと対等に同じ方向を
    目指している、そんな力強さがありました。
 4. 桜色の街
    春のツアーが初夏に移動したこともあり、季節に合わせてこの曲をもってきたの
    かもしれません。
 MC 名古屋城で「桜色の街」の大合唱を録音したときも、今回のメンバーだった
    (ささきさん除く)。
 5. 嵐の中で輝いて
    言わずもがなのデビュー曲。原点という共通項からは聴きたかったし、かつての
    ルイード規模のライブハウスでの活動を思い出させるにはふさわしい曲です。
 MC あっという間に最後の曲。
 6. トムソーヤの冒険
    明るく終わります。ちょっと力みが感じられてシャープ気味になったりして
    いました。高音域が少し苦しそうなのは、音域が下がったのかも。

アンコールになります。
 MC 「あっという間だったでしょう。」
    メンバー、ルイード、お客さんに感謝を込めて。
E1. cheers!
 MC ニューシングル、アルバム、ツアーの宣伝。
  今回のメンバーは言わばボンジョビーズの初期メンバー、2001年頃のライブを
  サポートしていた人たちということで(1999年の初ルイードライブでもサポートして
  いたのは福田さんだけ)、まさに“いぶし銀”らしい安定感。きっちりと音を
  聴かせてくれます。1999〜2001年頃に戻ったかのような同窓会的な懐かしさで、
  思い出に浸るという意識があるためか、3月14日に発売される新曲「ライオンの翼」
  などをやらないところも好印象(現サポートメンバーでやっていくべきでしょうし)。
  むしろアンコール曲とはいえ、「cheers!」(2005年)が意外だったくらい。
  全体を通して、千尋さんがライブハウスで唄い始めた頃は…と振り返りつつ、
  千尋さんの成長を感じながら聴いていました。声が安定して少し太めになった印象は
  ありますが、落ち着いて唄っていることがわかります。最近は2時間前後のライブが
  ほとんどなので、本当にあっという間のライブでした。

 原宿ルイードは1994年3月から192回くらい通いました。ga-bian(WLAM)、FAITHIA、 さくらさくら、Brass Plus、Dr.Washington、Fragrance Balance、木村至信さん、 五味美保さん、間美穂さん、こながやひろみさん、KOKIAさん、鍋田幸子さん、 SWEET AGNESS、fra-foa、momochamp、Jermyn's、CREAMなどで何度となく見に行った ハコです。Jungle Smileやfra-foaを知ったのもルイードでした。私が通い始めたのは 原宿に移転してきてからずいぶん経ってからだと思うので、もっと古くからルイードを 知っている人も多いはずですが、建物の概観を眺めながらいろいろなことを思い出し、 感慨にふけってから帰ってきました。
SAIL Music Laboratoryへ戻る
copyright かみと,2007