帰り間際にちらっと顔を出すだけのつもりだった下北沢BIG MOUTH、開演19:30で 会場に着いたのが20:20頃、タイムリミットは20:40だったのですが…。
 この日のBIG MOUTHはPucaの二人、彬子さん、そして幻の(?)ユニットantiの ライブです。私がついた時にはPucaのライブの後半で、まともに聴けたのは1曲 だけでした。Perc(女),Bsのサポートで、とてもよい仕上がりとなっていました。 音のまとまりや声のバランス、響きが良く、もっとじっくり聴きたかったところ。 続いて彬子さん。私のタイムリミットを知って、すぐにライブを始めてくれたの ですが、アルバムに入っていない曲中心とのことで、なかなかレアな内容(そういう 私はアルバム持っていないのですが)。2曲目に入るころにステージから 「(帰ることを)あきらめたんですか?」と私に尋ねてきます。BIG MOUTHの この状況で帰ることができるはずもない私に彬子さんは「ここからはじっくり」と 笑っていました。相変わらず酔っ払いのステージで、急に普段やらない曲を やったものだから、大胆に歌詞が飛んだりなんとも危なっかしい内容です。 それでも声のコントロールはしっかりしていて、ビブラートの掛け方とか クレッシェンドのなめらかさとか、ただの酔っ払いには見えませんでした。 最近は子供たちに英語の唄を教える仕事をしているそうで、女の子は どうどうと唄うけれど、みんな男の子は母親の陰に隠れているといったことを 話していました。
 続いては、この日のメイン(?)のantiの登場です。antiはPucaの土田聡子さん、 川北愛子さんの二人と、川上彬子さんの三人によるユニットで、正式には 2010/10/16の神奈川武蔵新城Cafe Hat、2010/12/12の神奈川溝の口12bunchiの 2回しかライブをしていません。アクティブな方針のPucaと自由奔放な彬子さんとでは なかなかペースを合わせられない、ということもわかります。

 1. 雪の降る町
 2. パンジー
 3. あったかいんだから(クマムシ)
 4. 彼はイエスマン
 5. あいのうた

だったと思います。
 antiは基本的にオリジナルをほかの二人が唄うパターンで、Pucaとも彬子さんとも 違う、独特な化学反応が起きます。たとえば「雪の降る街」は聡子さんのソロ、 Puca、antiのそれぞれで良さが違う、というように聴こえ方が変わります。 「あったかいんだから」は愛子さんのリクエストだったようですが、本人は演奏せず 聡子さんと彬子さんが譜面ガン見で取り組むも、難しいアレンジのためにかなり 苦戦していました。「彼はイエスマン」ではPucaのサポートの二人も参加し、 いつもながら暴れる愛子さん、そんな愛子さんに負けないくらい暴れる彬子さん。 基礎がしっかりしているから、ふざけていても酔っていてもまとまる(間違えたときは 笑ってごまかす)そんな楽しいらいぶでした。
 ライブ直後には早速マスターが3組での次回の出演依頼、「売れっ子だから」と 笑う愛子さんも嬉しそうでした。12/20に決まったようです。

 油谷阿佑美さんのライブを途中で切り上げ新幹線で帰るつもりだったのに、結局 BIG MOUTHで長居してしまい、夜行バスで帰ることになりました。
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copyright かみと,2015